「TAB譜」音響専門学校で勉強した音楽用語43
TAB譜(TAB score)とは、6線譜をギター(4線譜はベース)の弦に例えて、抑えるフレットと指を数字で表す楽譜のことをいいます。
「タブふ」と呼ばれます。
タブラチュア(タブラチャー)の略で15世紀〜17世紀あたりから5線符の代わりに使われていたようです。
現代のギター奏法はいろいろあって、TAB譜はそれも親切に表記してあるので、普通の音符の楽譜にはない、覚えなければいけない記号がたくさんあります。
ハンマリング・オン
右手のピッキングなしで、左指で弦を叩いて音を出す奏法。つなぐ音を「H」と表記します。「ハンマリング」と略されます。
プリング・オフ
右手のピッキングなしで、左指で弦を引っ掛けて音を出す奏法。つなぐ音を「P」と表記します。「プリング」と略されます。
スライド
右手のピッキングなしで、音を出したまま左指を弦の上で滑らせて音をつなげる奏法。つなぐ音を「S」と表記します。
チョーキング
弦を上または下の伸ばして音程を上げる奏法。音程を上げることを「チョークアップ」といい、伸ばした状態から元に戻す奏法を「チョークダウン」といいピッキングから音程を下げることができます。つなぐ音を「cho」と表記します。半音の1/2だけ音程を変えるチョーキングを「クォータチョーキング」といい「Q.C」と表記します。
グリッサンド
決まっていないフレットへスライドアップまたはダウンさせる奏法。決まっていないフレットから指定のフレットに入る場合もあります。数字の右側に上がっていくか下がっていくか、左側に上がって入るか下がって入るかで表記の仕方が変わります。「gliss」と表記します。
トリル
右手のピッキングなしで、ハンマリングとプリングを繰り返して音を出す奏法。「tr」と表記します。
ビブラート
小さなチョークアップとチョークダウンを繰り返して音程を揺らす奏法。「vib」と表記します。
ブリッジミュート
右手でブリッジで固定している弦を軽く触れてミュートした音を出す奏法。「M」か「Mute」と表記する場合もあります。
ブラッシング
左手で弦をミュートした状態で右手でカッティングする奏法。コードをTAB譜にする合間によく表記されています。大きな「×」で表記します。
ライトハンド
「↓」のフレットを右手で弦を叩いて、左手のハンマリングとプリングと組み合わせて音を出す奏法。「R.H.」と表記する場合もあります。右手で弦を叩いて音を出す奏法を「タッピング」といい「T」で表記します。
ナチュラルハーモニクス
弦に軽く触れてハーモニクス(倍音)を出す奏法。5、7、12フレットがハーモニクスを出しやすいです。ダイヤの向きの四角くに囲って表記します。
ピッキングハーモニクス
ピッキング後に右手の親指で弦を軽く触れてハーモニクス(倍音)を出す奏法。「picking harm」と表記します。
アーミング
アームの付いているギターでアームを使って音程を変化させる奏法。ビブラートもアーミング奏法の場合は「arm」と表記されます。
ピックスクラッチ
6弦や5弦にピックを押し当てて引っかくように音を出す奏法。歪んだ音色の方が有効な奏法です。「pick scratch」と表記します。
など、たくさんの奏法を譜面上で表記されます。
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