「DAW」音響専門学校で勉強した音楽用語54
DAW(Digital Audio Workstation)
デジタル・オーディオ・ワークステーションの略で、レコーディングの作業工程を、なんでもこなせるシーケンサーのことです。
雑誌や本をパソコンで作ることを、DTP(DeskTop Publishing)(デスク・トップ・パブリッシング)といいます。
本を制作のためには「In Design(インデザイン)」や、写真加工するための「Photoshop(フォトショップ)」や、イラストやロゴを作るための「Illustrator(イラストレーター)」をパソコン内で使います。
同じように音楽を作るために「DAW」や、音を加工するための「プラグインソフト」や、音を作るための「音源ソフト」をパソコン内で使います。
DTMには不可欠な音楽制作ソフトです。
このDAWのソフトによって、今までレコーディングスタジオで作業していたミキサー(卓)やアウトボード(エフェクト)などがパソコン上で扱えて、ひと通りのレコーディングができてしまいます。
DAWは「ディーエーダブリュー」や「ダウ」と呼ばれます。
DAWは大きく分けると、シーケンサーの分類になります。
シーケンサーはもともと単体の機材で、データを「記録」するものでした。シーケンサーとキーボードのようなデジタル楽器をつないで自動演奏させたりしていました。
次第にキーボードにシーケンサーが付いているのが当たり前になり、現代ではパソコンでレコーディングまで完結できてしまうほどの進化をしてきました。
DAWでできること
<ミキサー(卓)>
レコーディングスタジオで一番存在感をかもし出しているミキサー。
レコーディングエンジニアさんとスピーカーの間にある大きい機材です。
各トラックの楽器の音をひとつずつ調整することができます。
価格でいうと数千万円するものもたくさんあります。
これもパソコン上でシュミレートできます。
<エフェクト>
録音する時には、アウトボード(ハードウェア)のプリアンプやEQやコンプなどを通してミキサーに音信号を送ることがあります。
センドリターンでリバーブやディレイなどの空間系のエフェクトをかけたりします。
これらの実機は一台で軽自動車が買えるような価格のものがたくさんあります。
これもパソコン上でシュミレートできます。
<音源モジュール>
レコーディングは主に楽器演奏を録音して、歌を録音して曲になります。
そして、たくさんの音数が入っている音源モジュールの中から音色を選び、鍵盤で演奏して録音します。
それらすべてがパソコン上でシュミレートできます。
プラグインエフェクトや音源ソフトは、価格の安いものから高いものまで、いろんなメーカーからでています。
しかし、DAWにひと通りもともと付属しているのでとりあえず作曲・編曲は完成させることができます。
DAWの選択
昔は選択肢があまりありませんでしたが、現在ではたくさんのDAWソフトがあります。
DAWソフトによって操作性はもちろん、付属しているプラグインや音源ソフト、解像度やレイテンシーなども微妙に変わってきます。
使えるプラグインソフトも少し規制があったりします。
DAWの選択は重要ですが、やはり比較してみないとわからないところがあります。
全てを紹介しきれませんが代表的なものをあげてみました。
<Cubase>
一番人気のあるDAW。オールジャンルに強く、初めての方にオススメ。
<Logic Pro>
GarageBandと連動できるなど、Macユーザーに人気のあるDAW。
<Pro Tools>
業界標準のDAW。現場ではスキルが必須。波形編集がやりやすい。
<Studio One>
人気が急上昇している新世代のDAW。動作が軽い。
<Ableton Live>
リアルタイム録音に強い。EDM・DJなどのアーティストに人気。
<FL Studio>
日本では知名度は低いが、海外では人気。値段も安く、コスパが良い。
DAWのソフトを使用するにあたって、それぞれライセンスを管理しなければいけません。
ここでつまづく人が多いですが、ライセンスをアクティベートする(使用権利を得る)には専用のライセンスキーUSBが必要になります。
代表的なもので「iLok」や「eLisencer」などがありますが、DAWによって異なるので公式サイトなどでよくご確認後にご購入してください。
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