「トランジェント」音響専門学校で勉強した音楽用語59
トランジェント(Transient)
瞬間の音のことをいいます。
アタックとは少し違い、その前の一瞬の音のことを示します。
ドラムでいうとスティックが皮に当たる瞬間の音、ギターでいうとピックが弦に当たる瞬間の音です。
「バチッ」「カッ」「ザゥ」など、いわゆるノイズ音といった方が正しいかもしれません。
DTMのプラグインにはこれをコントロールできる「トランジェントシェイパー」という便利なプラグインがあります。
うまく調整すれば、生っぽさを表現できますが、やりすぎると嘘っぽくなり調整がなかなかむずかしいです。
トランジェントシェイパーとコンプレッサーの違い
トランジェントシェイパーしくみはコンプレッサーに似ていますが、用途は違います。
コンプレッサーは強いアタック音を感知すると、音量を抑えてバラつきを整えるという役目がありますが、トランジェントシェイパーは強いアタック音を感知すると、強調してリリースを調整したりできます。
特にドラムに使われることが多く、ジャンルがメタルのような皮がバチバチなっているドラムは、トランジェントシェイパーで表現できたりします。
リリースを強調して、アンビエントの空間も作れたりします。
コンプレッサーでもアンビエント感は作れますが、しっくりこない場合はトランジェントシェイパーでも試してみると良いです。
人気のトランジェントシェイパー
有名なトランジェントシェイパーを紹介します。
どれも用途によってとても良い働きをしてくれます。
<Smack Attack>(waves)
とても人気のトランジェントシェイパーです。
波形を見ながら効果を確認できます。
プリセットも豊富で大げさな音も気軽に作れます。
<Trans-X Muiti/Wide>(waves)
長く使われているTrans-Xですが、Muitiの方は周波数別で狙ったところのアタックを調整できます。
Wideの方は音全体のアタックを調整できます。
どちらもリリースは派手ではないですが、ちょっとアタックを強めたいときなど、非常に良く使います。
<Transient Master>(Native Instruments)
シンプルなつまみなのに欲しいところをとらえてくれる、優れたトランジェントシェイパーです。
ドラムなど驚きの効果が得られます。
とても使用頻度が高いです。
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