「ドラム」音響専門学校で勉強した音楽用語102
ドラム(Drums)
打楽器の類で楽曲のリズムを決定づける重要な楽器のことをいいます。
ドラムを演奏する人をドラマーといい、表記する時は略して「Dr」と書きます。
基本的に両手両足を使って、すべてひとりで演奏します。
音を出す道具はスティックになります。
楽曲においてのリズムという部分の核を握っているので、バンドではドラムの技量がバンドのうまさを左右するくらいリズム感を問われる楽器です。
DTMでは近年とてもリアルなドラム音源が各メーカーから発売されていますが、それを扱うには最低限のドラム知識が必要です。
ドラム各パーツの名称
人によってドラムキット(セット)が違いますが、基本のセット+αで名称を紹介します。
「バスドラム」
バスドラ、キック、ベードラとも呼ばれます。ペダルを踏んで音を出す、大太鼓。低音とアタック音で基本のビートを刻みます。
「ツーバス用バスドラム」
メタルなどのジャンルで早いバスドラムを刻む楽曲はツーバスをセッティングします。一つのバスドラで演奏する場合はツインペダルを使ってツーバスのように演奏します。
「スネアドラム」
スネアと略されます。ブラスバンドのマーティングで使われる小太鼓。バスドラムとともによく使用します。リングの縁(ふち)を叩いてリムショットという奏法もあります。
「ハイハット」
シンバルをトップとボトムで上下に挟んである状態で、閉じて叩いたり開いて叩いたりします。高域でビートを刻みます。
「ハイタム」
タムは正確にはタムタムあるいはトムトムといいます。高い音の出るタムです。
「ミッドタム」
中タムともいいます。ハイタムよりも少し低い音が出ます。
「ロータム」
低い音が出るタムです。
「フロアタム」
バスタムともいいます。タムの中で一番低い音が出ます。音程差をつけて2つ並べるドラマーもいます。
「クラッシュシンバル」
一般的なシンバルです。基本的にこのシンバルが何枚かセットされています。
「スプラッシュシンバル」
小さなシンバルです。サスティンのない「シャンッ」という音がします。
「チャイナシンバル」
外側が折り返してあり、「ガシャン」という音がします。
「ライドシンバル」
大きめなシンバルです。サスティンがあり、広がりのあるリズムを刻む時に使用します。
ドラムのオプション
ドラマーはいろんな打楽器を担当することが多いです。
特にライブになると打楽器という打楽器はドラムに集められます。
ドラマーがよく請け負う楽器を紹介します。
<カウベル>
ハードロックなどでライドシンバルのように使用することがあります。
<タンバリン>
ハイハットの上につけてよくセッティングします。
<ウインドチャイム>
ブレイクなどでよく使われる、キラキラしたキレイな響きです。
<ボンゴ>
スティックでそのまま叩く人もいます。
<ビブラスラップ>
演歌でよく入っているあの打楽器です。
<ピッコロスネア>
高い音のスネアを置いてリズムにアクセントをつけたりします。
<サンプリングパッド>
いろんな音をサンプリングしてリズムを盛り上げます。
いろんなタイプのスティック
ドラムを叩く道具はいろいろあります。
ジャンル、曲によって使い分けられています。
<ドラムスティック>
スティックは基本的に木製でできています。太さの違いや、木素材の違い、先のチップの形の違いなどがあり、音も変わってきます。
チップがナイロン製のものなど、その人にあった使いやすいスティックを選びます。
<ブラシ>
ジャズなどではブラシを使って演奏することがあります。
優しく「パサッタッタカ」のように音を出したりスネアのヘッドに滑らせて「ザー」という音を出してグルーブを出したりします。
ブラシでの演奏は叩き方、音の出し方が全く違います。
アコースティックの生演奏ライブなどもよく使われます。
<ロッド>
竹串が束になっているようなスティックです。
普通のスティックでは抑えきれない音量で叩くことができます。
少し音量を抑えた演奏がしたい時にはこちらのスティックを使います。
アタック音が木と木がぶつかる「バッ」という音色になります。
アコースティックの演奏など重宝します。
<マレット>
スティックの先が毛糸やフェルトの素材になっているもので、マリンバやティンパ二にも使用されます。
ドラムで使用するとスネア、タム、シンバルなど優しい音色になります。
特にシンバルは「ボワーン」という普通のスティックとはまったく違う音になります。
幻想的な曲やクラシックのような楽曲に合います。