「キーボード」音響専門学校で勉強した音楽用語103
キーボード(Keyboard)
ピアノ、オルガン、シンセサイザーなどを演奏できる鍵盤楽器のことをいいます。
キーボードを演奏する人をキーボーディストといい、表記する時は略して「key」と書きます。
バンドサウンドにキーボードが入ると音に厚みが出ます。
キーボードのいないバンドも、コンサートの時はサポートでキーボードを入れるくらい、サウンド面でとても重要な存在になります。
キーボードとシンセの違い
キーボードとシンセサイザーはあまり詳しくない人から見ると、鍵盤も付いていて、ボタンが少し違うくらいで、同じ楽器かなと思う人はたくさんいると思います。
最近の機材は進化が進んでいて、キーボードに限らず、いろんな良い機能が加えられて、機材の境目がわかりにくくなっています。
キーボードだけど、シーケンサーの機能が優れているとか、リズムマシーンの機能が優れているなど。
キーボードとシンセサイザーも、厳密(げんみつ)には区別されています。
<キーボード>
世の中にある鍵盤楽器を中心にプリセットによって、たくさんの音色を鍵盤一台で演奏することができる。
<シンセサイザー>
主に音を作ることに特化した機材。
オシレーターを元に、時間軸で音に変化を付けたりして音作りをします。
鍵盤の付いていないモジュラータイプもありますが、鍵盤の付いているものはキーボードと呼ばれています。
1台何役ものキーボード
上記で書いたように音楽の長い歴史上、鍵盤楽器はたくさんあります。
キーボードに入っている定番音色の鍵盤楽器を紹介します。
<アコースティック・ピアノ>(Acoustic piano)
キーボードの代名詞の美しい音色。
ピアノの音色といえば、普通はこちらのアコースティック・ピアノを指します。
大きなピアノを使用することなく、キーボード一台でいろんなタイプのピアノの音が出せます。
<エレクトリック・ピアノ>(Electric piano)
エレピと略されて、バンドアレンジには使用頻度の高い音色。
ピアノを丸く優しくしたような音色です。
「ローズ」「ウーリッツァー」「CP-70/80」など、ビンテージ楽器のタイプに分けられます。
<クラビネット>(Clavinet)
クラビと略されて、ファンクなどによく使われる音色。
鍵盤でエレキギターの要領(ようりょう)で音を出したいという理由でできた楽器です。
尖った音で歯切れの良いバッキングが似合います。
スティービワンダーが当時多用していました。
<オルガン>(Organ)
風を送って音を出す鍵盤楽器で空気のような優しい音色。
「パイプオルガン」「ハモンドオルガン」などタイプがあり、音色を作ってジャズ、ロックなどにも大変よく使われます。
<チェレスタ>(celesta)
セレスタとも呼ばれ、見た目はアップライトピアノのようですが、グロッケンのような高い音色。
現代のJ-pop、アニソンなど、とてもよく使われる音色です。
そのほかにも「ストリングス」「ブラス」「吹奏楽器」「打楽器」などなど、たくさんの音色をキーボード一台で扱うことができます。
バンドでの役割
今現在DTMの普及でキーボーディストの率は増えてきたと思いますが、昔は貴重な存在でした。
ピアノの経験者でバンドの方向に進む人も少なく、機材もギター、ベースに比べて費用がかかり、なかなか進んでやる人は少なかったと思います。
しかし、音楽面ではとても重要で、欲しい音があれば近い音が出せるし、音を埋めることも、展開を作ることもできます。
キーボードがいるかいないかでは大きくサウンドが変わってきます。
ライブでは基本的にフロントマンではないので、後ろで確実にサウンドを支える役目の人が多いですが、ギターのように抱えて弾く「ショルキー」というのが80年代に流行り、キーボーディストもフロントに出てパフォーマンスをすることができるようになりました。
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