「アンプリファイア」音響専門学校で勉強した音楽用語128
アンプリファイア(amplifier)
音信号を大きくする増幅器のことをいいます。
「アンプ」と略されることが非常に多いので、アンプリファイアという言葉にピンとこない人は多いと思います。
それぞれ楽器の増幅器としてアンプは使われますが、アンプといえばギターあるいはベースのものが多いと思います。
アンプには増幅の回路に真空管を使ったものとトランジスタを使ったものがあり、それぞれメリットデメリットがあります。
定番のものもたくさんあり、みんなそれを基準に比較しながら音作りをしていきます。
スピーカーとアンプの違いを説明できない人もたくさんいますが、スピーカーは送られてきた音信号を出力するもので、アンプは音を増幅して出力するものです。
プリアンプとパワーアンプとAVアンプ
アンプには「パワーアンプ」「プリアンプ」「AVアンプ」など、それぞれ特徴の違ったアンプがあります。
<パワーアンプ>
音量を大きくすることに特化したアンプ。
メインアンプとも呼ばれます。
<プリアンプ>
音質を整える目的が強いアンプ。
真空管かトランジスタで音質の特徴が変わります。
ギター・ベースのプリアンプはアンプヘッドと呼ばれます。
<AVアンプ>
オーディオ機器(ステレオコンポなど)についているアンプ。
音信号を増幅してスピーカーに送ります。
ギター・ベースアンプの音の流れ
ギター・ベースアンプは、パワーアンプに信号を送る前にプリアンプを通します。
プリアンプで音質を整えて、音量をある程度の増幅をします。
スピーカーから大音量を出力するために、プリアンプからパワーアンプに信号を送ります。
パワーアンプに送られて、本格的にスピーカーから大音量で出力できるように増幅されていきます。
「ギター」→「プリアンプ」→「パワーアンプ」→「スピーカー」
という順番に音信号が伝わり、スピーカーから音が出ます。
DTMではオーディオインターフェイスがプリアンプの役割を果たしています。
アンプのパラメーター
アンプには一般的に「GAIN(ゲイン)」「BASS(ベース)」「MIDDLE(ミドル)」「TREBLE(トレブル)」「VOLUME(ボリューム)」があります。
「GAIN」と「VOLUME」の違いをよく聞かれますが、実は用途が全く違います。
「GAIN」は音信号をどれだけ増幅するかという調整で、上げていくと徐々に歪んでいきます。
「VOLUME」はアッテネーター(減衰器)で音量をどれだけ抑えるかというツマミです。
フルテンで本来のアンプの音が出力されて、そこから最適な音量に合わせるということです。
上記の他にも「TREBLE」より上の高域を調整する「PRESENCE(プレゼンス)」のツマミや「BLIGHT(ブライト)」のスイッチなどがあります。
<内蔵されているエフェクト>
アンプによってエフェクトのツマミもあり、エフェクターが内蔵されているものもあります。
有名なところでいうと「ジャズコーラス」にはリバーブとディストーションとコーラスが内蔵されています。
「ツインリバーブ」にはリバーブとトレモロが内蔵されています。
アンプの小技
<チャンネルリンク>
アンプにチャンネルが二つあるものには、チャンネルリンクという接続の手法があります。
ギターからアンプへインプットして、空いている方の入力ジャックともう一つのジャックをシールドでつなぐと、音が太くなるという現象が起こります。
短いシールドを使ってつなぐのが一般的で、アンプによってはステレオ感を出せたりするものもあります。
<縦置き>
ライブでまれに、アンプを90度回して縦置きにするギタリストがいます。
これは、アンプの下にキャスター(車輪)が付いていているタイプのものは、縦置きして設置面を増やすことによって、低音を響かせるという手法です。
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