「ノイズゲート」音響専門学校で勉強した音楽用語153
ノイズゲート(Noise Gate)
音の入力信号をコントロールして、小さなノイズ信号をカットするエフェクターのことをいいます。
ノイズを除去するエフェクターには「ノイズゲート」「ノイズサプレッサー」「ノイズリダクション」などがあります。
電気回路を使って音を出す楽器には、昔からノイズはつきものです。
接続の状態からノイズ対策をする必要はありますが、どうしても乗ってしまうノイズにはこういったエフェクターで除去をしていきます。
ノイズゲートはノイズを消すための専用エフェクターですが、使い方によっては面白い音作りもできます。
ノイズゲートの主なパラメーター
ノイズゲートは設定によって不自然になったり、良い音を台無しにしてしまう場合があります。
さまざまなタイプの音に対する適切な設定ができるように、それぞれのパラメーターの役割を知る必要があります。
基本的に共通しているパラメーターは以下になります。
<スレッショルド>
どの音量でゲートをかけるかを設定する値。
設定した数値より下回ると音信号をカットします。
<アタック>
スレッショルド以上になった時に音を出す反応の速さ。
ここをうまく設定して不自然にならないようにします。
<リリース>
リリースはアタックとは逆で、スレッショルド以下になった時に音を減衰していく速さ。
ここの設定も自然に作り上げるポイントになります。
ノイズ除去エフェクターの種類
ノイズを取り除くエフェクターといえば「ノイズゲート」が思いつきますが、少しの機能の違いで実は種類が変わってきます。
ノイズゲートとノイズサプレッサーは呼び方は違いますが、それぞれ設定によって同じような効果を作ることはできるので、同じエフェクターの扱いをされます。
<ノイズゲート>
ゲートとは「門」という意味なので、設定されたスレッショルド以上にならないと音を通さないという仕組みになっています。
これによって小さなノイズをカットすることができます。
<ノイズサプレッサー>
サプレッサーとは「抑制する」という意味なので、入ってきた小さな音を抑えていくという仕組みになっています。
ノイズゲートより自然なノイズの消え方になります。
<ノイズリダクション>
狙ったノイズを入力信号とは関係なくカットする仕組みになっています。
いらないノイズを取れる一方で、ノイズではない音までカットしてしまうので、上手な設定が必要です。
ゲートリバーブ
ノイズゲートの機能を利用した「ゲートリバーブ」という音色があります。
リバーブの余韻を強引にカットする手法で、特に80年代ドラムに「ゲートリバーブ」かけるサウンドが流行しました。
それ以来、雰囲気を作るのに定番のリバーブ音色になっています。
ノイズゲートとエキスパンダーとの違い
ノイズゲートと同じ仕組みの「エキスパンダー」というエフェクターもあります。
単純にゲートともいわれます。
機能はノイズゲート同じですが、こちらのエフェクターは小さな音をカットして音のダイナミクスを広げ、持ち上げるような使い方をします。
ほかにも、余韻をカットして音をタイトにしたり、そういった用途にも使用します。
同じ仕組みでもノイズをカットしたい目的のエフェクターがノイズゲートと呼ばれます。
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