「カポタスト」音響専門学校で勉強した音楽用語63
カポタスト(capodastro)
ギターやウクレレなどの弦楽器を曲のキーに合わせて弾きやすくアクセサリーです。
「カポ」と略されて呼ばれることが多いです。
ギターのコードを弾くとき、開放弦を使って弾くオープンコードの方が弾きやすく、綺麗な響きで音が出ます。
キーによっては開放弦を使わない、バレーコードだらけになる場合があります。
そんなときはカポを使えば、自分の弾きやすいキーのコードの形で弾くことができます。
ギターで弾きやすい曲のキーは「G」「D」「C」「A」だと思います。
カポを使ってこの弾きやすいコードの形になるように設置します。
カポタストの良い使い方
弾きやすいオープンコードを出してみると、明らかに弾きにくいキーがあることがわかります。
そのキーの曲の時にカポが活躍します。
カポを使う理由は、カポを付けて弾きやすいキーのフォームにするということです。
カポがセーハの役割をしてくれて、オープンコードのフォームで弾くことができるようになります。
そしてカポを付けるデメリットもあります。
カポをつけるとその分スケールが縮まってしまうので、レンジも狭くなるし、音の響きも変わってきます。
1カポ(1フレットに設定)から4カポ(4フレットに設定)の間で設定するのが理想です。
弾きにくいキーのカポの設定
カポを付けたフレットを開放の音(ナット部分)に置き換えてフォームを合わせていきます。
それぞれ弾きやすいキーのフォームを選んで弾けますが、できるだけ1カポ寄りで設定したフォームが理想です。
テンションノートを出したい時は、その音を出しやすいキーのフォームで設定すると良いです。
弾きにくいキーの曲の場合のカポの取り付け方は以下になります。
「C♯」 1カポ =「Cのフォーム」 4カポ =「Aのフォーム」
「D♯」 1カポ =「Dのフォーム」 3カポ =「Cのフォーム」
「F」 1カポ =「Eのフォーム」 3カポ =「Dのフォーム」
「F♯」 2カポ =「Eのフォーム」 3カポ =「Dのフォーム」
「G♯」 1カポ =「Gのフォーム」 4カポ =「Eのフォーム」
「A♯」 1カポ =「Aのフォーム」 3カポ =「Gのフォーム」
「B」 2カポ =「Aのフォーム」 4カポ =「Gのフォーム」
カポはフレットのギリギリで挟むのがポイントです。
フレットに弦がしっかり固定されて、チューニングが安定します。
タイプの違うカポタスト
カポにはいろんなタイプがあります。
それぞれ特徴が違うので、自分にあった物を選ぶと良いです。
<挟むタイプ>
一番使われるタイプです。
バネによって固定します。
安定性を求めるとバネが硬く、値段も上がってしまいます。
メリット
取り外しが簡単なのでライブでも使いやすい。
デメリット
バネの力で、取り付外しに少し力が必要。
大きいため演奏の時にジャマになる。
<固定するタイプ>
一昔前は一番使われていたタイプです。
ネジによって固定します。
プロの方はこちらを好む人もいます。
メリット
固定式でチューニングの安定性が良い。
取り付外しに力が入らない。
コンパクトで比較的ジャマにならない。
デメリット
取り外しが少し手間がかかる。
<ゴム製のタイプ>
一昔前は一番使われていたタイプです。
ネジによって固定します。
プロの方はこちらを好む人が多いです。
メリット
ギターを傷つけない。
ギターにフィットしてジャマにならない。
デメリット
取り付外しが手間がかかる。
ゴムの力固定するので、取り付外しに少し力が必要。
<ローリングタイプ>
付けたままフレットを変えれるタイプです。
メリット
キーを簡単に変えられる。
コンパクトでジャマにならない。
デメリット
取り外しが手間がかかる。
バネの力固定するので、取り付外しに少し力が必要。
フレットを変えるのに結局、力がいる。
<遊び心のあるカポタスト>
中には便利なチューナー付きの物やピックを付けられる物やギター工具付きの物、カラフルな物、ユニークな物もあります。
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