「ヘッドホン」音響専門学校で勉強した音楽用語83
ヘッドホン(headphone)
耳を覆って音信号を近くで聴くための機材です。
スピーカーの代わりに音を聴く事ができます。
耳を覆わないタイプのものをイヤホンといいます。
ヘッドホンのタイプを大きく分けると、開放型(オープンエアー型)、密閉型(クローズド型)があって、その間のタイプが半密閉型(セミオープン型)になります。
一般的に使われているヘッドホンは密閉型です。
ほかにもヘッドホンはそれぞれの分野に適した性能に分かれています。
自分のDTM作業に合ったタイプを選ぶ
開放型、密閉型のメリット、デメリットは以下になります。
〜 開放型(オープンエアー型)〜
耳当ての外側はメッシュなどの加工がしてあり、外に音が出るタイプ。
<メリット>
・音が外に逃げるので、こもった音にならない。
・高域がきれいに伸びる。
・耳が疲れにくい。
・軽量。
<デメリット>
・外部に音が漏れる。
・外からのノイズも聴こえる。
・低音が出にくい。
〜 密閉型(クローズド型)〜
しっかり密封して外に音を出さないタイプ。
<メリット>
・密閉されていて低音が出る。
・外部に音を漏らさない。
・外からのノイズも遮断(しゃだん)できる。
<デメリット>
・高域が出にくい。
・耳が疲れやすい。
〜 半密閉型(セミオープン型)〜
開放型、密閉型の間の良い部分をとったのタイプです。
良くも悪くも、メリットデメリットがあるので、使い心地で判断すると良いです。
ヘッドホンの用途を考えると密閉型の方が一般的というのがよく分かります。
SONY 「MDR-CD900ST」が使われる理由
どこのレコーディングスタジオに行っても置いてあるSONYのヘッドホン「MDR-CD900ST」。
モニターヘッドホンとして長く、広く使われています。
その理由としては、世界中一番出回っているヘッドホンなので、この「MDR-CD900ST」が音の基準になっているところがあります。
レコーディングスタジオにしてみても、いろんなエンジニアさんが来ても、とりあえず「MDR-CD900ST」が揃っていれば、いつもと同じコンディションに近いモニターの把握(はあく)ができます。
性能としてはとてもレスポンスが良く、音の立ち上がりが確認しやすいためリアルタイムで演奏するにもとても良いヘッドホンということになります。
「MDR-CD900ST」のデメリット
最近ではそれぞれ用途にあった、とても高性能なヘッドホンもたくさんあります。
「MDR-CD900ST」はミックス作業に関していうと、あまり適しているとは言えません。
ミックスするときは、ほかのヘッドホンがあっても良いかもしれません。
プロも使用している評価の良いものは、やはり高額なものが多いですが、比較的リーズナブルで性能が良いYAMAHAの「HPH-MT8」というモニターヘッドホンがあります。
人気のシリーズで、解像度とバランスが良く、ミックスに向いていると評価が高いです。
DTMに向いていないヘッドホン
世の中にはいろんな機能を持ったヘッドホンがあるのですが、DTMには必要ない機能が付いているものもあります。
<サラウンドヘッドフォン>
サラウンドの音源を作っているということでなければ、DTMで2mixを作るのに、この機能はいりません。
<ノイズキャンセリングヘッドフォン>
外で気軽に編集したいという方以外、宅録で作業するなら、この機能はいりません。
<ワイヤレスヘッドフォン>
ワイヤレス、Bluetoothの機能は、どうしても音質の安定が悪くなるのでDTMには向いていません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ヘッドホン』について、もっと詳しく知りたい方はこちら 音楽用語インデックス | 言葉と音 マサツムDTMブログ