「ゲートリバーブ」音響専門学校で勉強した音楽用語92
ゲートリバーブ(Gate Reverb)
リバーブの残響音を人工的にいきなりカットをする手法のことをいいます。
80年代にスネアにゲートリバーブをかけるのがとても流行しました。
その独特な音の雰囲気は、音を聴くだけでその時代の音楽が伝わってきます。
当時は「ゲートエコー」と呼ばれていました。
現在の音楽でも大変よく使われるリバーブで、ひとつの音色として確立した定番の音になっています。
ゲートリバーブの作り方
ゲートリバーブの作り方は、その名の通り「Gate」(ゲート)と「Reverb」(リバーブ)を使って作ります。
「Gate」(ゲート)とは、設定した音より小さな音信号をカットすることのできるエフェクターです。
「ノイズゲート」と効果は同じで、ノイズをカットしたり、ボーカルマイクの被りをカットしたりするときに使います。
調整をうまくしないとニュアンスまで消してしまうので注意が必要なエフェクターです。
キックなどの音をタイトにするときにも使います。
そしてそのゲートを使って音が消える音量レベル(スレッショルド)の設定をすれば、残響音がその数値に達したとき音がカットされます。
リバーブは自然な残響音を作り出すものなので、突然消えると不自然な人工的なサウンドになります。
80年代のドラム
ドラムにゲートリバーブをかける手法が80年代に流行しました。
最初この手法を使ったのが、エンジニアのヒュー・パジャムと言われていますが、80年代の「XTC」「フィル・コリンズ」をはじめ、たくさんのアーティストの中で一気に流行りました。
スネアだけゲートリバーブを大げさにかけることで拍子にインパクトをつけることができます。
日本の歌謡曲にも80年代にすぐに取り入れられ、たくさんのアイドルたちの楽曲もゲートリバーブのサウンドが使われました。
ゲートリバーブの斬新さにカッコよさを感じる時代でした。
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