「吸音」音響専門学校で勉強した音楽用語88
吸音(Sound Absorption)
音を吸収して反射音を防ぐ働きのことをいいます。
吸音(きゅうおん)によって遮音(しゃおん)の役割も果たし、外部への防音効果にもなります。
DTMにはとてもとても大切なことで、どんなに良い機材を用意しても、音響の環境がよくないと全く意味がありません。
逆をいうと、機材が初心者用のものでも音響の環境が良い方が結果、良い音で録れるというくらい大切です。
吸音は主に吸音材を使って設定します。
録音、ミックスを最適な環境にするために、吸音の知識を学ぶことは大切です。
吸音の効果
なぜ吸音が必要なのか、それは
・できるだけスピーカーの音をそのまま耳に。
・できるだけ音を素材のままマイクに。
ということです。
吸音の適切な対処をするだけで、機材の良さを最高の状態に近づけることができます。
<ミックス時の環境>
吸音をされていない部屋だと、ミックス時はスピーカーからモニターしたい音が直接耳に入るほかに、余計な反射音がずれて耳に入ってきます。
この状態だと適切なミックスがしにくいです。
対策としてはスピーカーの裏に吸音材を置くと、かなり反射音は抑えられます。
チェックしながら壁にも吸音材を設置出来ると良いです。
なかなか設置が難しいですが、天井からも反射音は聴こえてきます。
<ボーカル録音の環境>
ボーカル録音は絶対に吸音処置をしておきたいパートです。
余計な反射音がマイクに乗り、歌い手の素材の良さを収録できません。
歌いにくくない程度の狭いブースに全体的に吸音処理されているとバッチリです。
宅録の場合なかなかブースという場所が確保できない場合は、リフレクションフィルターを使うだけでかなり変わってきます。
宅録で場所が確保できるなら組み立て用のボーカルブースもかなり強い味方です。
これがあれば家でアンプ録音も可能です。
吸音する環境が難しい場合は、マイクスタンドを高く立ててそれに毛布をかけて、防音パーテーションを作ります。
いろんなタイプの吸音材
吸音材とは、スタジオの壁によく貼ってあるデコボコしたスポンジです。
壁に設置することによって音を吸収して反射音を防ぐ効果があります。
スタジオでよく見かけるタイプには「波型」「ピラミッド型」「フラットタイプ」「波型市松デザイン」があります。
それぞれ吸音の特徴がありますが、デザイン的にも選ぶ基準になります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『吸音』について、もっと詳しく知りたい方はこちら