DTMお役立ち音楽用語

今さら聞けない音楽用語を簡単説明します。

「ヴァース」音響専門学校で勉強した音楽用語115

ヴァース(Verse)

サビに入るまでの導入部分のことをいいます。

邦楽では「Aメロ」「Bメロ」「サビ」のようにセクションが分けられますが、洋楽ではヴァース「コーラス」(サビ)というように分けられます。

洋楽の解説ではよく「ヴァースの部分からコーラス(テーマ)に入って」のというような使われ方をします。

HIP-HOPの世界では、一番聴かせたい箇所を「フック」といい、それ以外を「ヴァース」といいます。

ジャズの世界でも本編に入る前の部分をヴァースといいます。

サビとは

サビとは、曲の中で一番聴かせたいセクションのことをいいます。

語源は、昔の語りなどで低い声で強調して伝える箇所を(さび)といい、そこからきているというと、ワサビのように刺激的な箇所「サビが効く」というところからきているがあります。

邦楽では特にサビの部分がわかりやすく作られていて、洋楽ではサビという言葉自体がありません。
「ここが聴かせたい」という作りではなくて、曲全体の流れでテーマがあり、そのテーマを聴かせるそれ以外の箇所があります。

そのテーマ洋楽では大きく分けてコーラスといいますが、レコーディング現場だとコーラスというと合唱ハモりエフェクトのことの方がよく使う言葉なので、共通の解釈をしていないと混乱してしまいます。

邦楽と洋楽の作りの違い

構成も邦楽と洋楽では捉え方が違うので「Aメロ」「Bメロ」「サビ」という分けられ方はしません。

<邦楽のセクション>
現代の邦楽(J-pop)では

(「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「サビ」)×2 
「間奏」「ブリッジ」「大サビ」「アウトロ」

このようなセクションがお決まりの風潮があります。
日本ではCMなど宣伝の時に、数秒で印象に残さなければいけない「サビ」を聴かせるための構成が根強く残っています。
しかし、日本の童謡はとても洋楽の作りに似ていると思います。

<洋楽のセクション>
邦楽に対して洋楽は

「ヴァース」「コーラス」
「ヴァース」「コーラス」
「ヴァース」「コーラス」

このような楽曲が昔から多いです。
邦楽での「Bメロ」にあたるようなセクションが洋楽に入る場合は、それを「ブリッジ」といいます。
洋楽は、サビで聴かせるというより、曲全体で伝えたいことを歌うという感覚なんだと思います。
上記に書いた日本の童謡にも、曲全体で「こんな曲です。」という洋楽との共通点があると思います。

ワンコーラスとフルコーラス

一番聴かせたいテーマコーラスということから、そのコーラスを一度聴かせるところまでのくくりを「ワンコーラス」といいます。

その流れから邦楽「Aメロ」「Bメロ」「サビ」の1番のくくりをワンコーラスといい、2番のことを2コーラスといいます。

そして、一曲すべての尺のことをフルコーラスといいます。

シングルとアルバム

日本のアーティストは昔から、シングルとして単体で曲を発表します。
しかし、洋楽にはシングルというものがあまりありません。
洋楽アーティストアルバム音楽を表現します。
こういったところも、サビがあるかないかの違いに通じるものがあるんじゃないかと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『ヴァース』について、もっと詳しく知りたい方はこちら

音楽用語インデックス | 言葉と音 マサツムDTMブログ