「スラップ奏法」音響専門学校で勉強した音楽用語118
スラップ奏法(Slap playing method)
「打つ」という意味があるように、弦を叩いて音を出す奏法のことをいいます。
ベースの奏法のひとつで、日本では「チョッパー」(chopper)という方が馴染みがあるかもしれません。
ベースにパーカッションの要素を加えて、よりリズミカルでテクニカルな演奏になります。
見せるベースとしてとても良い奏法ですが、リズム感と技術がかなり必要な奏法です。
昔からファンクでよく使われて、リズムが強調されノリが出てきます。
スラップ奏法はアコースティックギターで奏法する人もいます。
ボディを叩いてリズムを加えながら、コードを奏でるギターのチョッパーも見応えがあります。
チョッパー奏法の方法
スラップ奏法にはいろんな奏法がありますが、親指で弦を弾(はじ)くように叩いて音を出す方法と、人差し指か中指で弦を引っ張って弾いて音を出す方法が基本になります。
<サムピング>
親指(サム)の外側のうまく当てないと、芯のある「ボ」という音が出ません。
コツとしては手首を回して、弦を押さえつけるのではなく、当ててすぐ戻して弾(はじ)くような感じです。
手首が重要です。
これは何度も練習して感覚をつかむしかありません。
ベースがなくても自分の左手を右手の親指で叩いて、「コンッ、コンッ」という感覚を練習すると良いです。
慣れてきたら「ココンッ」とダブルでできるように練習しましょう。
チョッパーではこのダブルが最初の壁です。
<プリング>
人差し指か中指で弾いて音を出しますが、最初は引っ掛け具合がうまくいかず、リズムに乗ってプリングできません。
コツとしては、力を抜きながら手首と引っ掛ける指は固定します。
まず最初は引っ張るというより引っ掛けて下に向けて(地面の方向)手首は固定したまま動かすという感じです。
手首が重要です。
指に引っかかる感触をつかんだら、手を下の方向に動かさなくても「ぺッ」という音が出せるようになります。
チョッパーの始まり
サムピングで低音を出し「バスドラ」の代わりに、プリングで高音を出し「スネア」の代わりにして、リズムを奏でたのがチョッパーの始まりと言われています。
ミュート音を入れる
落ち着いたシンプルなチョッパーもかっこいいですが、やはりチョッパーの見せどころは派手なところです。
サムピングとプリングに混ぜてミュートを入れていくと、リズムカルで派手な演奏になります。
<左手でミュートをしてサムピング>
基本のミュート音です。
左手を弦に軽く触れて、ミュートにした状態で右手でサムピングをすると「カッ」というミュート音が出ます。
<左手でタッチノイズ>
フレットを抑える左手で弦を叩いてタッチノイズの「ツッ」という音を出します。
しっかり叩かないと音が出ません。
<実 践>
おさらいして、これらをうまく混ぜていくと
サムピング「ボ」
プリング「ぺッ」
ミュート「カッ」
タッチノイズ「ツッ」
ボ ツッ カッ ペッ ツッ カッ ペッ ツッ
ボ ボ ツッ ペッ ツッ カッ ペイ
のようなリズミカルな演奏ができます。
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